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2014.09.05
先日、金沢の伝統料理教室のイベントが本館広間で開催されました!
講師である加藤重和先生(加藤キッチンスタジオ代表)の
ためになるお料理トークと
イケメンぶりで盛り上がった会となりました
それでは会のもようをご紹介いたします
加藤先生と当館女将とは、昔、先生と生徒の間柄で
それからのおつきあいです。
先生は毎年、高校の同級生の方と当館にお泊まりにいらして下さいます。
加藤重和先生は金沢を代表するクッキングスクールの副校長だった方です。
現在は加藤キッチンスタジオを主宰し、指導の傍ら「食」のコーディネイターとして講演、コンテストの審査員、販売促進のパンフレットや雑誌作りの協力など様々な「食」に関するお仕事でご活躍中です。
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まずは加藤先生による金沢の伝統料理に関する
様々なお話が繰り広げられました。
金沢は、北前船が北海道から運んでくる
「にしん」や「こんぶ」などの乾物を使った料理が多いそうです。
そのせいか、色の少ない料理が多く、あしらいも使わないので
派手な配色の九谷焼の皿がもてはやされたのでは?との事でした。
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つぎに会場に作られた特設キッチンで
3品の作り方を実践してくださいました。
では一品づつご紹介します
[えびす(べろべろ・はやしべ)]
卵の寒天寄せで、金沢のお祭りや正月料理にかかせないデザートです。
*うんちく*
石川県では四角い形でデザートとされ、
富山県では富士山形でダシが入りおかずとされるそうです。
別名の『はやしべ』は
能登に伝わる『ゆべし』というお菓子が手間と時間がかかるため
それを“早くつくるゆべし”として作りたいとしたのが由来とか。
*ポイント・コツ*
・粉寒天を使うと早く調理できます
・千切りにした『しょうが』を入れると美味しくなる
・冷して、つめたい口ざわりを楽しむ
*作り方を一部披露*
型に流し込んで氷水でひやします
↓
型から出して、食べやすい大きさにカット
*出来上がり*
[蓮蒸し]
『加賀レンコン』を使う加賀料理です。
*うんちく*
江戸時代に、尾張からきました。
石川県は全国1の消費量で、2位の8倍も消費しています。
*ポイント・コツ*
・今は新レンコンで粘りが出ないので、すってからフライパンで練るともちっとしてつなぎなしでも団子になる。
・中に入れる材料は『うなぎの蒲焼き』が味が濃く、よく合う。
*作り方を一部披露*
レンコンを刷りおろします
↓
刷りおろしたレンコンに具材を混ぜ、カットした『うなぎの蒲焼き』と一緒に容器に盛り、蒸します。
*出来上がり*
[治部煮]
独特のとろみと甘いあんが特長の加賀料理の代表格です。
*うんちく*
地元の家庭で『治部煮』を作る人は、100人に1人か2人ほど。
なぜなら『治部煮』は武家の料理だから。
石川県でも、白山では熊肉を使い、能登ではカキ貝を使う。
*ポイント・コツ*
・鴨肉(鶏肉)につける小麦粉は肉の脂を外に出さずに、いい具合に脂とダシ汁を溶け込ませる。
・鴨肉(鶏肉)は煮すぎない。
・わさびを薬味に使う。
*作り方を一部披露*
肉にからめられた小麦粉で、とろみがでます
↓
石川県独特の『すだれ麩』は、カットして結ぶと上品な見た目になります。
*出来上がり*
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夕食会では加藤先生と共に
先生のレシピにより作られた
えびす、蓮蒸し、治部煮を召し上がって頂きました。
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夕食会の献立を一部ご紹介します。
[先付]えびす
先生作はやさしいお味、こちらはしっかりした味に仕上がっていました。
[前菜]栄螺こうじ漬け、鮎、茗荷寿司、金時草と栄螺のところ天
[椀物]海老真薯
[造り]海老はきじえ
[焜炉]能登豚鉄板焼き
[蒸し物]蓮蒸し
先生の盛り付けと同じようにしたため、いつもよりかなり大盛りになりました。
[煮物]治部煮
治部煮専用の治部椀に盛ってあります。フタには季節の秋草模様の蒔絵が施されています。
[酢の物]毛蟹
[食事]白米、釜揚げしらす [留椀]黒藻 [香の物]
今回は当館で漬物などを作るスタッフも参加しており、出された漬物について談義をしておりました。
[水物]
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『金沢遊びの日』は金沢の伝統文化を気軽に楽しんで体験していただく
まつさきの宿泊イベントです。